ジャパン・ウォーター・ガード


ジャパン・ウォーター・ガード
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●21世紀の環境保全と豊かな水辺を取り戻すために●
地球の水を守ろう!!
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さまざまな活動
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藻場再生プロジェクト
背景
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磯焼け
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青潮
対策
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ミネラル供給
循環と酸素供給

    

藻場再生プロジェクト

ミネラル供給

 海藻類が成長するには、肥料となる栄養素、窒素やリン、ケイ素などが必要です。汚染された海水には窒素やリンが大量に含まれているから栄養豊富と思いがちですが、海水中にある窒素は硝酸塩NO3−、リンはリン酸塩PO4−という形で溶けていて、このままでは海藻類の養分になりません。養分となるためには、還元して窒素NとリンPの形に戻してやる必要があります。還元とは、酸化の反対で酸素Oを取り除くことで、その働きをするのが金属イオンの鉄Fe+ なのです。

 鉄は、地球全体の35%、地殻物質でもその約5%を占める主成分で、地表や生物体内などにおいて、その酸化還元環境の変化に対応して比較的容易に酸化数を2から3に変えることのできる元素です。それゆえ、有機物の生成や分解に際し、極めて重要な働きをします。ところが、特に3価の鉄は、水に溶けにくいため、陸ではそれほど問題になりませんが、(酸性にしたり、有機物と共存すると溶けるので、陸の生物にとっては、溶けすぎが問題になる)、海では鉄不足が問題になります。

 この生物にとって必須鉄分を、海藻類が吸収し易い形にしていたのが、森林に堆積する腐葉土が作り出す「フルボ酸」です。フルボ酸は、地中の鉄を溶かし海へと運び、海藻類はミネラルとして鉄分を吸収できたのです。このフルボ酸鉄が、森林から供給されなくなって、海は鉄不足となり磯焼けが進行しました。

    



 この溶けずらい鉄を溶かし、鉄イオンとするために、ミラカーボンが大きな働きをします。ミラカーボンはほとんど炭素からできた物質であり、炭素は鉄などの金属と比べ電気陰性度が高く、接触させると電気陰性度の低い鉄より鉄イオンを溶出させることができます。

 ミラカーボンを鉄材と一緒に、海中に設置すれば、鉄イオンが溶け出します。鉄イオンは、ミラコンブに着床した海藻類に吸収され、成長を促進させます。

 さらに鉄イオンは、水中のリン酸塩そのものとも化学的結合を行い、リン酸鉄として固定化され赤潮などの原因となる植物プランクトンを増殖させません。また、鉄イオンは動物性プランクトへも好影響を与え、アワビや牡蠣などの必須ミネラルとして機能します。
 
           

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