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藻場再生プロジェクト
海藻類が繁殖するためには、陸上植物と同じように、海藻の種子が、岩礁などの基盤に着床して発芽する必要があります。海藻の種である藻体は、無精卵の胞子体として放出された遊走子(胞子の一種)が着床して、発芽し配偶体に成長します。そこで雄・雌の配偶体が受精して、受精卵が再び着床して胞子となり、その胞子が発芽し栄養を吸収して海藻に成長します。つまり、海藻が存在するためには、種である胞子体と、着床するための基盤種苗が必要なのです。着床するために基盤種苗を設置し、胞子体を増やしてやることにより、海中に海藻が繁殖して海の森づくりが始まります。
炭素繊維は、ほとんど炭素で作られた物質で生物親和性が高く、表面積が大きいため海藻類の胞子が着床しやすく、離れづらい特性があります。そのため、炭素繊維により作られたミラカーボンコンブを海中に設置すれば、海水中にある胞子体が好んで着床し、種苗として成長します。海中に胞子体が少ない、あるいは無ければ、ミラコンブに海藻の種糸を取り付けて設置することにより発芽させます。ミラコンブを種苗として海藻類は、発芽し成長して、海の森が造成されます。
また、ミラカーボンの生物親和性により魚類は好んで産卵をするため、ミラコンブの森は、稚魚の育成の場となり藻場が形成されます。貝類なども好むことから牡蠣やホヤなどの種苗となり、産卵が促進され成長も早く大きく育ち、漁獲高向上へと繋がります。
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