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底泥処理による水質環境保全

底泥処理技術 −MSC工法−

汚れた河川・湖沼・海洋をきれいな水にもどしましょう!!

 河川・湖沼・海洋では、長年にわたる土砂や生活排水の流入により、底部に底泥(ヘドロ)が堆積しています。この底泥:有機性堆積物は、水質悪化の原因となり夏期になると水温の上昇とともに、窒素やリンを増加させ富栄養化を招き、光合成によりアオコを大量に発生させ水質は汚濁化し、悪臭を発生します。
 底泥処理は、大きな凝集能と脱水分離作用により底泥(ヘドロ)を短期間に大量に、経済的に良質な土質に改良することができ、処理水は浮遊物質をはじめBOD、窒素、リンなどが高度に処理されます。MSCは生態系に悪影響を与えないため、魚類や水生生物の良好な生息環境を造ります。

特徴

   1.処理後の水・土ともに安全性が確認されています。
   2.脱臭、殺菌効果があります。
   3.処理後の土は無害なため、植栽土等に再利用できます。
   4.処理速度が速いので時間・コストともに削減できます。

用途

   ・湖沼、河川、ダム等の底泥処理
   ・有機堆積底泥・汚濁水の処理
   ・海底堆積底泥・汚濁水の処理
   ・産業廃棄汚泥・汚濁水の処理
   ・畜産汚泥・汚濁水の処理
   ・下水汚泥・汚濁水の処理

底泥処理技術 −MSC工法− とは?

 鉄塩、金属塩を主成分とし、希土類により構成される無機凝集剤「ミラクルスラッジクリーン」(略称:MSC)を用いて行う「底質汚泥処理及び水質浄化技術」の総称です。
 MSCは、疎水化脱水処理、土質改良剤として、浚渫底泥の沈降、圧密を早期に終了させるとともに、余水を清浄化します。底質汚泥の構造は、鉱物粒子の集合体で粗細粒子から成り立ち、粒子間の隙間部分は水と気体で満たされていて、この土粒子は通常負荷電をおびています。ここに、MSCを添加すると、MSCは陽イオン物質のために土粒子の負電荷と電気的に中和します。この際、土粒子を相互に結合していた毛管水が切り離され、間隙水、吸着水膜は自由水となる疎水化現象により、土粒子は、互いに吸着し粒径が大きくなり沈降します。さらに高分子凝集剤を添加すると、フロック径はさらに増大し、非常に大きな沈降速度を得ることができます。
 こうしてできた凝集沈殿土は、土粒子の疎水化現象により透水係数が大きく、底質汚泥の効率的な脱水処理、容易な脱水土質改良が可能となります。


底泥処理の原理




底泥処理技術 −MSC工法− の特性

  1. 沈降速度:
    MSCによる凝集沈殿速度は、従来凝集剤に比べ数倍の沈降速度を示します。

  2. 余水の水質:
    水中の浮遊物質SSや有機物質が凝集沈殿分離されることにより、分離水は清浄な余水となります。

  3. 凝集分離土の含水比:
    凝集分離土は、速やかに疎水化され土粒子間の排水が促進されることにより運搬可能な含水比となります。

  4. 凝集分離土の圧密特性:
    凝集分離土は、疎水化され間隙中の水の排水が促進し、土粒子の骨格そのものが圧縮されやすくなり高い圧密係数を示します。

  5. 安全性:
    有害物質は含まないため、余水、凝集沈殿土の生物、植物、環境に対して無害であり安全です。


実工事におけるメリット

  1. 浚渫船の稼働率の向上:
     MSC工法は、MSC及び高分子凝集剤の自動供給〜攪拌混合を排泥管内で行うことにより、固液分離を早期に終了することができます。流下距離が小さい貯泥池でも浚渫船の連続運転が可能であり、短期間でより多くの底泥を貯泥池に投入できることから、施工性に優れ、浚渫工事コストを削減できます。

  2. 埋立地の早期利用
    浚渫分離土の初期沈降、自重圧密が従来よりも短時間で行うことができることから、搬出の場合には早期にダンプトラックの利用が可能で、埋立、盛り土では、早期に高い圧密強度が得られ、特別な地盤改良工事を施すことなく、短時間で浚渫埋立地の利用を行うことができます。


成分について

鉄塩(主に塩化第二鉄)と金属塩(主に硫酸アルミニウム)を主成分とし、さらにアルカリ希土類により構成されている無機凝集剤です。

   ・塩化第二鉄
   ・硫酸アルミニウム
   ・アルカリ希土類

特徴と効果

 底質汚泥(ヘドロ)を構成する土粒子内微細粒子の表面を覆う吸着水膜を破壊し、土粒子内に閉じこめられた多量の自由水を解放する疎水化作用に優れています。疎水化された微細粒子は相互に吸着団結化し、粗粒化して速やかに底部に沈殿し、沈殿後は次第に全体が締まり、沈殿量増加に従い圧密が加わります。
その結果、土粒子周囲の水は、分離されて清浄な上澄水となります。
  1. 土粒子の凝集沈降が早く、特に初期沈降が早いため、分離余水の清澄化が図れます。

  2. 疎水性が向上し、圧密係数が大きいため、処理地に大量の分離土が収容できます。

  3. 透水係数が大きいため、処理地の乾燥が早く、二次施工に早く着手できます。

  4. 各種の安全性に関する試験の結果、周辺環境に対して無害です。

  5. MSCに含まれる成分(鉄分、カリウム、カルシウム)、及び底質汚泥中に含まれる
    富栄養塩(窒素、リン)や 微生物によって、分類土は肥料や土壌改良剤としての効果があり、農業用度として再利用できます。

  6. MSCの作用で有機汚泥(ヘドロ)の疎水化作用だけでなく、泥水中の有害物質などの凝集沈降効果があります。


底泥処理技術 −MSC工法− のしくみ



     

 MSC工法による底泥処理技術の詳細はこちら株式会社ソーエン)



分離土の有効利用

 内陸部の閉鎖性水域や緩やかな水流の滞留性河川や、内湾などでは、水底に底質汚泥(ヘドロ)が堆積し、水質汚濁の原因となっているため、この環境改善として底質汚泥の除去(浚渫)が行われています。また、従来より貯水量の確保や船舶航行のためにも浚渫が行われています。
 こうした浚渫作業は、多くの水域で行われ大量の浚渫土(底質汚泥)が発生し、陸上処分と水域内処分の2つの方法にて処分されています。
 現状では、陸上処分は浚渫土の陸上運搬を可能にするため、ある程度の脱水・固化処理が必要となること、運搬ルートの周辺環境の悪化などの問題が発生します。水域内処分は臨水埋立地に処分されるため、運搬船により一度に大量の運搬が可能となりますが、水域内処分地も、環境問題や埋立跡地の利用方法など様々な問題で、今後は確保することが困難になることが予想され、確保できた処分地を有効に利用する必要性があります。
 これら従来工法では、底質汚泥の土量を調べ、これに浚渫による増加代を乗じた土量をそのまま処分地への投入土量とすることなど、多くの問題があります。

 従来工法の問題点

    1.処分地の受入土量の決定が困難であり、確定できない。
    2.埋立中の自重による沈下が見込めないため、受入土量が減少し不経済である。
    3.埋立完了後の沈下(自重)の把握ができないため、地盤改良の見込みが困難である。
    4.セメント系固化剤の使用などにより、産業廃棄物として運搬、処分が必要になる。

 MSC工法を用いた場合
    1.処分地の受入土量の決定が正確に行える。
    2.埋立中の自重による沈下が把握できるため、受入土量が増大し経済的である。
    3.埋立完了後の圧密強度が高まり、地盤改良の必要なく経済的である。
    4.分離土は、肥沃土であることから再利用可能である。


底泥処理による水質浄化作戦

 高崎城址公園お濠の底泥処理の概要はこちら

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