平成22年度大泉町城之内公園水質浄化プロジェクト
平成22年度 プロジェクト概要
城之内公園本丸水堀は、流出入水が僅かであることから水流がほとんどなく、循環がおこなわれていません。そのため、水底部に設置された炭素繊維水質浄化材では、汚濁物質の捕捉が不十分で揺れも起こらず、循環がないことから酸素も供給されないため、微生物は活性化されません。また、水面上に設置された炭素繊維水質浄化材は、ある程度の水質浄化作用はあると思われますが、隔離が十分でないため、周辺水が流入しその汚濁の影響により、水質浄化の効果の確認が確認しづらくなっています。
そこで、平成22年度プロジェクトでは、実証水域内に、循環・曝気設備を設置して、水を循環させ、炭素繊維の揺れを起こし、水底部へも酸素を供給することで、水質の浄化を目指します。併せて、隔離シートを水面上に出し、周辺水の影響を無くすことにより、水質浄化効果の確認を容易にできるようにしました。
炭素繊維水質浄化 実証場所
炭素繊維水質浄化材の設置位置は平成20、21年度と同一場所です。
所 在 地 群馬県邑楽郡大泉町城之内2丁目
実証場所 城之内公園本丸水堀
水域面積 約4,000平方メートル
水 深 平均1.3メートル
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城之内公園本丸水堀 |
実証場所 |
水質浄化装置
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水質浄化装置 |
水質浄化装置 設置風景 |
炭素繊維水質浄化材:フレームユニット 24基 (平成20年度設置)
炭素繊維水質浄化材:ロープ吊り下げセット 11セット (平成21年度設置)
炭素繊維水質浄化材:ロープ吊り下げセット 11セット (平成22年度設置)
遮断シート (平成21、22年度設置)
循環曝気装置[エアリフトポンプ] (平成22年度設置)
プロジェクトの成果
設置2ヶ月。
炭素繊維設置水域内は、透明度が増し、下部に設置のフレームユニットも水面上から見えるようになりました。透視度は、50p透視度計では、もはや測定不能の50p以上。周辺が20p程度であることから、明かな水質浄化効果がわかります。水質が悪化する夏期での水質向上は、炭素繊維水質浄化材の威力の表れです。
また、水域内には、小魚やエビなどの水生生物が大量に増えました。炭素繊維は水質浄化だけでなく生態系へも好影響を与えていることがわかります。
本実証は、水堀の一部を隔離して炭素繊維水質浄化装置を設置して、炭素繊維水質浄化材及び付帯設備の水質浄化効果を確認しましたが、水堀全域を浄化するためには、隔離を取り去り、同様の水質浄化装置を複数台設置して、水堀内の水を循環させることにより水堀全体の水質浄化が可能だと考えられます。
これからも、日本・水・キレイ プロジェクトを推進しましょう!
大泉町城之内公園水質浄化プロジェクト
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